JOURNAL

#07 「好きで繋がる、好きで広がる」和菓子と茶の良い関係 / 三越伊勢丹 松岡 史育さん

第7回目は、EN TEAの店舗がある「伊勢丹新宿店」でスタートした和菓子と茶のペアリングイベントについてご紹介。運営にあたる松岡 史育さんに、和菓子コミュニティ「わがしのわ」でペアリング体験を始めた背景やイベントの魅力などを伺います。




EN TEA (以下、EN):4月に1回、6月に1回、ペアリングのイベントをご一緒いたしました。「わがしのわ」で初となるティーペアリングにEN TEAを取り上げていただきありがとうございます。今回は、松岡さんとの対談を通して和菓子とお茶の世界の魅力をお伝えできたらと思っています。


松岡さん(以下、敬称略):かしこまりました。私はお客さまとのコミュニケーションを担当しているので、店頭のこと以外で、弊社のコミュニティにまつわるお話しができたらと思います。そもそも「わがしのわ」は、2020年にスタートした「伊勢丹新宿店」公式サポーターである「イセタニスタ」の活動から生まれたものなんです。

*イセタニスタ 「伊勢丹新宿店」でのお買物だけではなかなか知り得ない“ヒト・モノ・コトの魅力”をお客さまが発見し、世の中に伝えていくコミュニティ
*わがしのわ 「三越伊勢丹」の和菓子コミュニティ


EN: 2023年の10月からスタートした、新しいコミュニティですよね。どういった経緯があったのかお聞きしたいです。


松岡:私は、今の部署に来る前に販売促進や宣伝を10数年経験してきました。時代の流れとともに、アナログ媒体からデジタル媒体、もちろんSNSでのコミュニケーションも携わってきまして。さまざまなコンテンツを作ってきましたが、実際にお客さまがなぜその商品に惹かれたのか、購入しどんなところに喜ばれたのか…、明確な答えを得られずにいてよくモヤモヤしていたんです。もっと細かい購買行動を知りたいなと。あと、自分自身がそうなんですが、1番心動かされるのは価値観の近い人のレビューだなと思っていて。

「イセタニスタ」の活動をしていく中で、和菓子の担当バイヤーから和菓子好きの熱量や情報感度の高さなどをよく聞いていましたし、和菓子の食べ比べイベントでお茶を出したら反響がとても良く、お客さまの声で「和菓子とお茶のペアリングをやってほしい」というのが具体的によく出ていましたので、その方々の集える場を作れたらと思ったのがスタートです。和菓子好きが集い、「これいいから」と好きなものを自然に誰かと共有できたら。気負わず、新しい発見や楽しみがどんどん広がっていくだろうなと思いました。


EN:ティーペアリングはお客さまの声として上がっていたんですね。


松岡:はい。あと個人的な話、かつちょっと長くなるのですが…話してもいいですか?


EN:もちろんです(笑)。


松岡:私徳島県出身で、東京に来てから高円寺で阿波踊りをやってるんですよ。地元発祥の阿波踊りですが、こちらの阿波踊りも本当に勢いがすごくて。お祭りの際には、2日間で100万人訪れるような盛り上がりなんです。そんな高円寺の阿波踊りコミュニティに惹かれて私も属している訳なんですが、5歳〜70歳くらいの本当に老若男女、あとお仕事も育ってきた環境も様々みたいな人たちが一緒に楽しむ場所というのがすごく良くて。自分的に、この職場でもなく学生時代の繋がりでもなく家族でもないのに、濃いコミュニティというのはすごく人生を豊かにするなと実感してるんですね。だから「わがしのわ」も、バックグランドの違う方々が好きなものをめがけて集まって、普段とは違う日常を味わってもらえたらなという思いがあります。


EN:高円寺の阿波踊りは東京名物でもありますよね。松岡さんの新たな一面が聞けてよかったです。


松岡:「わがしのわ」がみなさんにとって大切な存在となったら嬉しいですね。


EN:本当にそうですね。

そんな「わがしのわ」のみなさんのEN TEAに対するご感想をお聞きできたら。最初はどんな反応でしたか?


松岡:EN TEAさんがオープンした当初から、リアルイベントの手土産やイベント内のプレゼント交換などでギフトとしてお渡ししたりしてきました。参加者に好きなものを選んでいただく場面がよくありましたが、結構EN TEAさんを選ばれる方が多かったですね。


EN:それはとても嬉しいです。


松岡:やはりパッケージの良さや、ティーバッグですぐ作れて気構えずに飲めるところが魅力ではないでしょうか。



EN TEAを代表する水出し緑茶(緑茶・柚子・山椒の定番3種)。ティーバッグを入れて30秒で、本格的な味わいを楽しめる。


EN:手軽さは、私たちが最も大切にしていることのひとつです。そういった部分が、体験イベントのパートナーとして選んでいただけた点でしょうか?


松岡:それだけではないですが、今までのお茶とは提案の仕方が違い、ユニークなところがいいよねと新宿店のバイヤーと話していて、御社にご提案しました。

EN TEAさんは、お茶の造詣の深さはもちろん、今のライフスタイルに沿ったティータイムについてすごく考えられているんだなと感じます。イベント内のEN TEAさんのお話では、なるほどそれでこういうアプローチになっているのかと。知れば知るほど面白いブランドですよね。


EN:ありがとうございます。4月と6月のイベントの手応えはいかがなものでしょうか?


松岡:イベントは昼と夜の2部の構成で、定員各20名規模でしたが、想定よりはるかに上回る多くの方の応募がきて驚きました。


EN:松岡さんのイメージしていた通り、老若男女、色んなバックグラウンドの方々が集まっていて、毎回素敵なイベントとなっていますね。


松岡:はい、お力添えありがとうございます。EN TEAさんの会は、茶道の先生やお着物でいらっしゃる方も意外と多くて驚いています。お茶菓子の楽しみ方にはもっと広がりがあっていいんだと、そう思っている方が多いんでしょうね。


EN:松岡さん個人的には、和菓子やお茶に対してどんなイメージをもたれていましたか?


松岡:以前、私は和菓子のアシスタントバイヤーをしていたこともあり、その時は茶道教室に通っていました。やっぱり、和菓子とお茶を楽しむためには茶の湯を知らないといけないと思ってしまって。そういう高度なところから入らずとも、本質的なお茶の楽しみ方があるのだということは、EN TEAさんに教えていただきました。

EN:EN TEAの会を終えて、とくに印象的だったことはありますか?


松岡:初回から手応えを感じることができて良かったですね。初回は3種類の和菓子と3種類のお茶をご用意しました。食べ比べも、飲み比べも、ペアリングも楽しめて、本当にみなさんにご満足いただけたと思います。


EN:水出し緑茶と焙煎茶と麦茶をお出ししました。




松岡:和菓子は塩豆大福とお煎餅とどら焼きを。これまで和菓子には緑茶一択だった方が多かったようで、「お茶が変わればこんなにお菓子の味わいも変わるんだ」と喜んでいただきました。


EN:フレッシュな風味の水出し緑茶は生菓子を、焙煎茶やあたたかい麦茶は火を入れたお菓子によく合います。ペアリング体験の最後には、組み合わせごとに挙手形式で自分の好きなペアを発表する時間がありました。ものにより意見が分かれていて面白かったですね。ペアリングに正解はないというのが私たちの考えなので、それも伝えられて良かったです。


松岡:イベントは大盛況でしたが、その後の「わがしのわ」のSNSでの投稿やコメントもみなさん盛り上がっていましたね。


EN:私も、みなさんの投稿を拝見しました。「ボトルでシャカシャカ。大人たちがお茶をワイワイしながら作る光景がかわいくて萌えた」という方もいて(笑)。そのほか、「お茶で心が豊かになるんだ」「色がきれい、ライティングによっても色が変わって楽しい」「昼と夜の部では感じ方が違う」「その日のコンディションによって楽しめるお茶」など、どれも嬉しいお言葉ばかりでした。

「夏にがぶ飲みする麦茶のイメージが変わった」というコメントも印象的でしたね。食べ合わせを問わず、夏だけでなく年間通して楽しめる麦茶を目指してお作りしましたので。


松岡:やはりお客さまの声をダイレクトに受け取ることができるっていいですね。6月の会の和菓子は水無月と水羊羹とあえてのカステラを、水出し緑茶の3種と一緒にお出ししました。こちらも本当に評判が良く、参加者のSNSで、「自分も行ってみたい」「ペアリングって面白そう」「和菓子って奥深い」「EN TEAって素敵」とか、お客さま同士で色んな話を展開されていて。中には、「ひとり、柏餅とちまきでEN TEAとのペアリングをやってみました」という方もいて、すごくうれしかったですね。

好きで繋がる、好きで広がる「わがしのわ」のこの循環を、これからも丁寧に育んでいきたいと思います。


EN:「わがしのわ」のSNS投稿数は多いので、すべてを把握するのは大変そうですね。


松岡:1日10何件は投稿されています。チェックする苦労はあれど、これってすごい価値だと私は思っているので問題ないです。


EN:そうですね。最後に、EN TEAがもっとこうなればいいなどのアドバイスがあればいただきたいです。


松岡:そんな、ないですよ!ないですけど、ブランドのすごいところをもっと全面に出していってもいいのかもしれないなとは思います。お茶の素材の質や焙煎度合いの精巧さ、環境に配慮してる部分など。水出し緑茶はとくにすごいところが満載で、水出し30秒であれだけの風味と色合いを実現しています。イベント時のお客さまの反応がすごい良かった。やっぱり他とは違って、新鮮に映るんでしょうね。あとはイベント内で話されていた、「お茶は季節や時間、気分によって感じ方が変わる」という話。こちらはとても興味深いので、これからも一緒に、和菓子とお茶の色んな楽しみ方を発信していけたらと思います。


EN TEAは、緑茶の素晴らしさを表現する新たな抽出道具として、「ティーバッグ」を提案している。味わいにおいては「これまで以上に」、淹れ方においては「これまでよりグッと手軽に」を目指し製品化を行なった。


EN:ぜひよろしくお願いいたします。


松岡:次回の企画が進行中ですしね。楽しみにしています。



PROFILE / 松岡 史育(まつおか ふみやす)
「三越伊勢丹」顧客戦略統括部 CRM推進部、顧客コミュニケーション担当。コミュニティの運営を通じて、お客さまのエンゲージメントの向上を目指す。




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EN TEAボトル+水出し緑茶セット
¥ 3,080(税込)

EN TEAのロゴ入りボトルと、水出し緑茶(7個入)がセットに。
水出し緑茶は、さまざまな場面で気分を明るくし、整えてくれるEN TEAを象徴する茶です。500mlの水に、ティーバッグを入れて30秒間シャカシャカ振れば、瑞々しい茶がお楽しみいただけます。

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