OUR STORY

世界の舞台で感じた
日本茶の“多様性”

2017年に誕生したEN TEAは、伝統工芸や工業技術に時代の空気を取り入れ再構築し、新たな日本の文化の提案を行う丸若 裕俊がパリ・ギメ美術館を舞台に日本茶で世界へ挑もうとしたプロジェクトをきっかけにはじまりました。 『日本茶と器』では、フランスの方々から“日本茶のイメージを一新した”と賞賛されました。それを機に、国内外さまざまな場で多彩なプロジェクトを経験。さまざまな国を転々として巡り合った「言語を超えて心でつながる」を体現する作り手たちが丸若のもとに集まり、同じ思いをもって茶づくりに励んでいます。

日本茶は誰でも飲んだことのある当たり前の存在。そのために、そこにあるはずの多様性は見過ごされてしまっていました。産地、気候、育て方、品種など、自然の産物である茶は多種多様。さらには、飲む人の多様な価値観をも満たす、“NEW TEA TIME”を味わっていただきたいと思っています。

EPISODE : 01

JAPANESE MIND FULLNESS

EN TEAの根底には「日本の美しさ=JAPANESE MIND FULLNESS」を軸とした茶づくりがあります。「個」の豊かさだけでない、他との調和から生まれる「本質的な豊かさ」を感じられる茶であるかどうか。その気概をもって、ものごとは移ろうことを受けとめながら、その時々に合った味わいを表現しています。日々真摯に茶と向き合い、新たな可能性や価値を見出すことが、作り手として何よりの喜びです。

EPISODE : 02

思いでつながる茶畑仲間

第一歩は佐賀県と長崎県の境にある九州の里山でした。このあたりは昔、肥前国と呼ばれており、日本で初めて緑茶の生産された地域のひとつと言われています。この地域の風土や、代々伝わる製茶方法を大切にすることにより学んだ「自然を受け入れつつ、人の手間と智恵を惜しみなくそそぐ茶葉づくり」を大切にしています。私たちは「単一農園」にこだわらず、同じ思いで丁寧に、自然や茶葉とつきあう茶農家の方々と地域を越えて未来につながる茶づくりを目指しています。

EPISODE : 03

理想とする味へのアプローチ

多くの人がもっているイメージとして、「良い茶葉=美味しい」がありますが、本来、美味しい茶を飲むためには、素材や道具、技術(淹れ方)が大切です。EN TEAはこの3つの要素に対し、私たちのできる限りの手間隙をかけ、飲む人がそれぞれのシーンで満足する「美味しい」を提供していきたいと考えています。それが私たちの目指す美しい味です。

素材

茶葉&野草

他の農作物と同様、茶においても人工的な農薬、肥料を使った栽培が多くを占めています。現在はそうした栽培方法に疑念をもち、やり方を一から見直して非効率的であったとしても口にする人の期待に応える丁寧な作り手が茶農家だけでなく、他にも増えてきました。私たちも人の手、自然の恵みを感じられる茶葉を届けることを大切にしています。

道具・技術

状況に左右されず 茶葉を生かした飲み方ができる

本来、茶器の良し悪しや淹れ方によって茶の味わいは大きく変わります。茶葉の魅力を引き出すには、道具の機能性や淹れる人の抽出技術が必要だからです。ただ茶葉を生かす飲み方をマスターするには、コストや時間がかかってしまう……。さらに、茶葉の魅力の細部まで再現したいとなると、基本の抽出方法からの工夫が求められます。そんな個人の茶の楽しみ方におけるハードルをなくすべく、EN TEAは誰でもいつでも美味しく淹れられるティーバッグに着目しました。安全・安心かつ優れた抽出性で、再生可能な植物を原料とする「ティーロード®ソイロン®」という日本ではまだ希少な素材を用いたティーバッグで淹れることを前提に、茶葉のブレンドや仕上げ方を工夫し、商品化しています。